一体何が違うのか?サロンと訪問美容、ヘアカットの違いについて徹底解説!

私がサロンで働いていた頃、あるご年配のご夫婦が来店、旦那様が奥様に付ききりで奥様の髪型の注文をし切り終わるまで髪を切るところを見ていました。奥様ただ黙って下を向いています…この状況は一見すると旦那様の支配下に置かれた可哀想な奥様に見えましたが、髪が切り終わると旦那様はホッとしたのか話かけてきました。「施設に入っている美容師はダメだ」と…

この旦那様が施設の美容師がダメと言った理由

旦那様のお話によると奥様は老人ホームに入られているようです。そこで何回か奥様のカット希望したそうですが、思ったスタイルにならなかったそうです。個人的にですが、考えられる事をまとめます。

・本人に合わないスタイルだった。

・男性のように短く又は刈り上げをされてしまった。

・個人の要望又は家族の要望を聞いてくれなかった。

が考えられます。

では、なぜこの様な事が起きてしまうのでしょ。

1・本人に合わないスタイルだった。

一つは、単に美容師又は理容師が早さを求めて切ったからでしょう。大きい施設、病院ではカット希望者多く1回の訪問カットで30人以上いると思われます。サロンで働く美容師は1時間に一人です、早くても2人が限度です。

二つ目は、昔から「特養カット」と命名されるスタイルがあります。 

30年前くらい前には既にあった言葉みたいです。施設、病院は当たり前だったみたいです。

2・男性のように短く又は刈り上げをされてしまった。

{特養カットとはでお調べください。}

この「特養カット」の時代は長いとおもわれます。理由に挙げられるのが、当時、理・美容師は理・美容所以外での髪を切るという行為が法律的に認めれていなかったことにあります。なので、施設、病院などは保健所に届け出た理・来てくれる日を待っていたのです。ですが今は、法律も変わり少しずつ理・美容師も選べる時代になり、施設、病院は清潔保持をしやすくなったのです。その為に「特養カット」「刈り上げ」と言う言葉はほとんど使わなくなりましたが、代わりに「できるだけ短くお願いします。」と言われる言葉が多くなりました。

3・個人の要望又は家族の要望を聞いてくれなかった。

理・美容師はカットを始める前に希望を聞いてから施術を始めますが、訪問美容の場合、相手が答えられる方ばかりではない場合が多くあるのが、今の現状です。実際、私が行く施設、病院の方がたは話せない、聞こえない、分からない、と言った方が多くいます。その場合は施設の職員さんかスタッフさんに聞いて髪型を決める事が多いです。

少なくとも個人で申し込まれた方、施設、病院でも散髪の希望は聞いてカットしますが、ある施設では「聞かれたことが無いので分かりません」と言われます。

特養老人ホームS様の例

特養老人ホームSでは髪を切る為4社の業者利用しています。その中で私だけが希望を聞いていたのです。

担当Mさんは「4社入っていて希望を聞かれたのは始めてです。」と言ったのは驚きでした。いつもはどのようにしているのかを尋ねると、「私達は連れて来て切り終わった方を連れて帰るだけです。」と言われました。

ある先輩美容師が施設でボランティアでカットをしてきた時に疲れた様子で言った言葉です。

「こんな、カットをしているのか!とクレームがきそうだ。」「今まで、こんなカットはしたことがない。」「看板に傷がはいる、施設でのカットは自分たちのするカットでは無い。」

美容師だって辛いのが分かります。

何度、訪問しても「短くお願いします。」と… 

最近では男性女性の分かる長さでと言われますが、心が折れます。理・美容師も理念を持ってカットをしていす。これを無視したカットは美容師には、少なくとも私には大変きついものがありました。

施設も病院も髪を洗う者(介護士の怠慢ではないか?)ただのサボりのお手伝いをさせられている?…本当に酷い!なんて酷い世界かと思わずにはいられませんでした。初任者研修を受けるまでは… 

{詳しく知りたい方は{介護・お風呂の手順・高齢者}などのキーワード入れてお調べください。}

老人ホームなどの介護士さん達は一日に数名の方を、お風呂に入れるそうです。介護士不足がどこでも見られる時代に手間のかかるスタイルは避けてほしいのです。それが私達、美容師から見るボブスタイルだったり、女性らしいショートスタイルだったりするのです。介護の世界では早く塗らせて、早く乾かせる髪型がいいとされます。 

 たかが髪ですが短く切る、ソギを入れるだけで早く乾くのです。髪が早く乾く事で高齢者を風邪などから守っているのです。高齢の方の風邪は治りが遅いです、遅いと体を動かす時間が減ります。体力低下に繋がり、やがては寝たきりと言われる状態になります。 その状態は施設も病院も避けたいのです。

 

2・本人に合わないスタイルだった。

施設の入所者様は、自分で自分の意思を言えないことがあります。なので職員さんの希望が「短く」と言われるので、短くに切ることになるのですが、最近は要望を聞かずに切ってしまう理・美容師もいます。

そのような事態が無いように、理・美容師側が気をつけていかなくてはいけない時代に入っているのは間違いないのです。訪問で施設や病院に出る美容師は(事前にスタイルを話合うか、家族に希望を聞いて下さい。)など配慮をする必要があります。

3・ ちゃんと切りそろえていなかった。

これも早さだけを求めた結果です。 施設、病院、その他の施設には時間の制限があります。例えば美容師側が9時から12時までの時間をカットの時間としていても施設、病院側には、お昼ご飯と言われる時間があります。なので11時半には入所者様、患者様はお昼ご飯になってしまう為、美容師又は理容師達に与えられた時間は2時間半くらいです。一人1時間かかる美容師ではできて3人が限度です 理容師さんはバリカンを使う為、時間は美容師よりは短くできるといえます。そこに早さを求められたら、左右の長さ違っていたり、何本か長い毛があったとしても文句は言えないのかもしれません。そもそも鏡を見る時間も無いでしょうから左右の長さの違いに気が付けるまでの余裕があるとは言えません、十分なカット時間をあげれば美容師又は理容師はちゃんとしたカットができます。

そんな中でも訪問に特化した美容師がいます。その一つに私も取得しています福祉美容師と言われる美容師がいます。

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