こんにちは。私は2017年から訪問美容師を本業として働いています。訪問美容師というと、どんな仕事なのか、どうやってなるのか、気になる方も多いと思います。本記事では、私が実際に経験したことや調べたことをもとに、訪問美容師について解説します。
訪問美容師とは?美容師との違いやメリット
訪問美容師とは、美容室に行けない方や行くことが困難な方に対して、自宅や施設などで美容サービスを提供する美容師のことです。カットやパーマ、カラーなどの基本的な施術はもちろん、ヘアセットやメイク、ネイルなどのオプションもあります。訪問美容師は、一般の美容師と同じく、国家資格である美容師免許を持っている必要があります。
訪問美容師のメリットは、以下のようなものがあります。
- 利用者にとっては、自分の好きな場所や時間で美容サービスを受けられることや、移動や待ち時間の負担がなくなることなどが挙げられます。また、自分のライフスタイルや好みに合わせて、訪問美容師を選ぶこともできます。
- 訪問美容師にとっては、自分のスケジュールや料金を自由に設定できることや、利用者とのコミュニケーションが深まることなどが挙げられます。また、訪問美容師は、高齢者や障がい者など、美容に関心があるけれども美容室に行けない方に喜ばれる仕事で、社会貢献にもなります。
訪問美容師になるために必要な資格や知識
訪問美容師になるためには、まず美容師免許を取得する必要があります。美容師免許は、美容師養成施設を卒業した後、国家試験に合格することで取得できます。美容師養成施設には、専門学校や専修学校、短期大学などがあります。美容師養成施設の入学条件や学費、カリキュラムなどは、各施設によって異なりますので、事前に確認しておきましょう。
美容師免許を取得した後、訪問美容師になるには、以下のような知識やスキルが必要です。
訪問美容の法律や規制に関する知識
訪問美容は、美容法や消費者契約法などの法律や、各自治体の条例やガイドラインなどの規制に従って行わなければなりません。特に、訪問美容の対象となる方には制限がありますので、注意が必要です。
訪問美容の実務やマナーに関する知識
訪問美容は、美容室とは違って、利用者のプライベートな空間で行う仕事です。そのため、利用者のプライバシーや安全を守ることや、利用者との信頼関係を築くことが重要です。また、訪問美容には、携帯用の美容器具や消毒用具などの準備や、施術後の清掃や処分などの作業が必要です。これらの実務やマナーに関する知識は、訪問美容師としてのプロ意識を高めるものです。
訪問美容のマーケティングや経営に関する知識
訪問美容師は、自分で仕事を探したり、集客したり、料金を決めたりする必要があります。そのため、訪問美容のマーケティングや経営に関する知識は、訪問美容師としての収入や安定性を向上させるものです。インターネットやSNSなどを活用して、自分のサービスや実績をアピールしたり、口コミやリピートを増やしたりする方法を学びましょう。
これらの知識やスキルは、美容師養成施設や美容室での実務経験だけでは身につきにくいものです。訪問美容師になるには、訪問美容に関する専門的な教育や研修を受けることがおすすめです。訪問美容の教育や研修は、訪問美容の団体や協会などが主催しています。訪問美容の教育や研修には、費用や期間、内容などが異なりますので、自分の目的や予算に合わせて選びましょう。
訪問美容師の開業方法と注意点
訪問美容師になるためには、開業することが必要です。開業するには、以下のような手続きや準備が必要です。
開業届の提出
個人で訪問美容師として開業する場合、税務署に開業届を提出する必要があります。開業届は、開業の前月末までに提出する必要があります。開業届には、開業日や事業所の所在地、事業の内容や名称などを記入します。開業届の提出には、美容師免許証のコピーなどの添付資料が必要です。
美容所または管理施設の届出
訪問美容師として開業する場合、美容法に基づいて、管轄の保健所に美容所または管理施設の届出をする必要があります。美容所または管理施設の届出は、開業の前日までに保健所による立会い検査を行う必要があります。届出には、保健所指定の届出書や美容師免許証のコピーなどの添付資料が必要です。美容所または管理施設の届出をすると、美容所または管理施設の登録番号が発行されます。これらは、お客様に対していつでも提示できるように持っておく必要があります。
美容器具や消毒用具などの準備
訪問美容師は、自分で美容器具や消毒用具などを持ち運んで、利用者の自宅や施設で施術を行います。そのため、訪問美容に適した美容器具や消毒用具などを準備する必要があります。美容器具や消毒用具などは、訪問美容の団体や協会などが推奨しているものや、訪問美容の教育や研修で使用したものなどを参考にしましょう。また、美容器具や消毒用具などの管理や清掃も、美容法や衛生法などの法律や規制に従って行わなければなりません。
保険や契約書などの準備
訪問美容師は、利用者や自分自身の安全や権利を守るために、保険や契約書などを準備する必要があります。保険は、訪問美容師に特化したものや、一般の美容師向けのものなどがあります。保険には、施術中の事故やトラブルに対する賠償責任や、自分自身の病気やケガに対する傷害保険などが含まれます。保険の種類や内容は、自分のリスクや予算に合わせて選びましょう。契約書は、利用者との間で、施術内容や料金、キャンセルポリシーなどを明確にするために必要です。契約書は、訪問美容の団体や協会などが提供しているものや、自分で作成したものなどがあります。契約書は、利用者にサインや捺印をもらうことで、有効になります。
訪問美容師の収入や仕事のやりがい
訪問美容師の収入は、自分で料金やスケジュールを設定できるため、一概には言えません。しかし、一般的には、訪問美容師の料金は、美容室よりも高めに設定されています。これは、訪問美容師が、美容室とは違って、移動費や時間、携帯用の美容器具や消毒用具などの費用や手間をかけているからです。訪問美容師の料金は、施術内容や時間、地域などによって大きく異なりますが、平均的には、1回あたり4000円~10000円程度が相場です。訪問美容師の収入は、料金から経費や税金を差し引いたものになります。経費や税金は、自分で管理や計算をする必要がありますので、注意が必要です。
訪問美容師の仕事のやりがいは、利用者の笑顔や感謝の言葉を直接受けられることや、利用者の美容や健康に貢献できることなどが挙げられます。訪問美容師は、美容室とは違って、利用者との距離が近く、コミュニケーションが多くなります。そのため、利用者のライフスタイルや好みに合わせた施術を提供できるだけでなく、利用者の悩みや話を聞いたり、励ましたりすることもできます。訪問美容師は、高齢者や障がい者など、美容に関心があるけれども美容室に行けない方に対して、美容サービスを提供することで、彼らの自信や生きがいを高めることにもなります。訪問美容師は、美容だけでなく、人と人とのつながりを大切にする仕事です。
まとめ:訪問美容師は社会貢献にもなる仕事
本記事では、訪問美容師について解説しました。訪問美容師は、美容師免許を持っている方が、訪問美容に関する知識やスキルを身につけて、開業することでなることができます。また、自分のスケジュールや料金を自由に設定できるメリットがありますが、法律や規制に従って行わなければならない義務や、経費や税金の管理などの責任もあります。利用者の笑顔や感謝の言葉を直接受けられるやりがいのある仕事ですが、利用者のプライバシーや安全を守ることや、利用者との信頼関係を築くことも重要です。訪問美容師は、美容に関心があるけれども美容室に行けない方に対して、美容サービスを提供することで、社会貢献にもなる仕事です。
これから訪問美容をご利用される方、そして訪問美容という素晴らしい仕事に興味を持ってくださる美容師さんにとって、本記事が少しでも参考になれば幸いです。
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