こんにちは。私は2017年から訪問美容師を本業として働いています。訪問美容というと、どんなメリットやデメリットがあるのか、気になる方も多いと思います。本記事では、私が実際に経験したことや調べたことをもとに、訪問美容のメリットとデメリットを、利用者と提供者の両方の視点から比較します。
訪問美容のメリットとは?利用者にとってのメリット
訪問美容のメリットとは、利用者にとってどのようなメリットがあるのでしょうか?
以下にいくつかのメリットを挙げてみます。
自分の好きな場所や時間で美容サービスを受けられる
訪問美容は、自宅や施設などで美容サービスを受けられるので、移動や待ち時間の負担がありません。また、訪問美容師の都合が合えば訪問時間の融通が効くため、自分のライフスタイルや都合に合わせて予約できます。例えば、訪問介護や訪問看護、リハビリなどのサービスの合間に美容サービスを受けることができます。
自分の好みやニーズに合わせた施術を受けられる
訪問美容は、利用者と訪問美容師が直接やりとりをするので、自分の好みやニーズに合わせた施術を受けられます。例えば、髪型やカラー、ヘアセットやメイクなどの細かい要望や、アレルギーや敏感肌などの特別な事情などを、訪問美容師に伝えることができます。また、訪問美容師は、利用者の髪質や肌質などをチェックして、最適な施術やアドバイスを提供できます。
長いお付き合いとなりますので、ご自身のために親身になってくれる訪問美容師を探すことが大切です。
プライベートな空間でリラックスできる
訪問美容は、ご自宅などプライベートな空間で美容サービスを受けられるので、リラックスすることができます。美容室とは違って、他の人の目や声に気を使う必要がありません。また、ご自宅や施設であれば、自分の好きな音楽やテレビ、雑誌などを楽しみながら、美容サービスを受けることも可能です。さらに、訪問美容の対象として条件に当てはまれば、介護者や家族などと一緒に施術を受けることもできます。
訪問美容のデメリットとは?利用者にとってのデメリット
訪問美容のデメリットとは、利用者にとってどのようなデメリットがあるのでしょうか?
以下にいくつかのデメリットを挙げてみます。
施術の質や安全性に不安がある
訪問美容は、美容室とは違って、利用者の自宅や施設などで行われるので、施術の質や安全性に不安がある方もいるかもしれません。例えば、訪問美容師の技術や経験、信頼性や誠実性などが分からない場合や、携帯用の美容器具や消毒用具などが十分に清潔で衛生的かどうかが分からない場合などがあります。このような場合は、訪問美容師の資格や実績、口コミや評判などを事前に確認したり、訪問美容師に直接質問したりすることができます。また、訪問美容師は、美容法や消費者契約法などの法律や、各自治体の条例やガイドラインなどの規制に従って行わなければなりませんので、こういったところがきちんと行われているかどうか調べておくとよいでしょう。
施術の種類や選択肢に限りがある
訪問美容は、美容室とは違って、携帯用の美容器具や消毒用具などを持ち運んで行われるので、施術の種類や選択肢に限りがある場合があります。例えば、パーマやカラーなどの化学的な施術や、エクステやウィッグなどの付け外しの施術などは、訪問美容では行えない事業者もあります。また、カットやヘアセットなどの施術でも、訪問美容師が持っている美容器具や消毒用具などの種類や数によって、できることやできないことがある場合があります。このような場合は、訪問美容師に事前に相談したり、自分で必要なものを用意したりすることができます。
施術の料金や支払い方法に不便がある
訪問美容は、美容室とは違って、施術の料金や支払い方法に不便がある場合があります。例えば、訪問美容の料金は、美容室よりも高めに設定されている場合があります。これは、訪問美容師が、美容室とは違って、移動費や時間、携帯用の美容器具や消毒用具などの費用や手間をかけているからです。また、訪問美容の支払い方法は、現金や振り込みなどの手段に限られている場合があります。これは、訪問美容師が、美容室とは違って、クレジットカードや電子マネーなどの決済システムを持っていない場合があるからです。事前に問い合わせるか、予約時に料金や支払い方法を確認しておきましょう。
訪問美容のメリットとは?訪問美容師にとってのメリット
訪問美容のメリットとは、訪問美容師にとってどのようなメリットがあるのでしょうか?
以下にいくつかのメリットを挙げてみます。
自分のスケジュールや料金を自由に設定できる
訪問美容師は、自分で仕事を探したり、集客したり、料金を決めたりすることができます。そのため、自分のライフスタイルや都合に合わせて、働く時間や場所、収入などを自由に設定できます。例えば、朝早くや夜遅く、平日や休日、近くや遠く、多くや少なく、働くことができます。また、自分のサービスや実績に応じて、料金を高くしたり、割引したりすることもできます。
利用者とのコミュニケーションが深まる
訪問美容師は、利用者と直接やりとりをするので、利用者とのコミュニケーションが深まります。訪問美容師は、利用者の髪型やメイクなどの好みやニーズだけでなく、利用者のライフスタイルや話なども知ることができます。そのため、利用者にとって最適な施術やアドバイスを提供できるだけでなく、利用者との信頼関係や友情を築くこともできます。訪問美容師は、利用者との長期的な関係を大切にする仕事です。
社会貢献にもなる
訪問美容師は、高齢者や障がい者など、美容に関心があるけれども美容室に行けない方に対して、美容サービスを提供することで、社会貢献にもなります。訪問美容師は、美容サービスを提供することで、利用者の自尊心や生きがいを高めることにもなります。また、訪問美容師は、利用者の健康状態や生活環境などにも気を配ることができます。例えば、利用者の髪や肌の異常や、利用者の孤独や虐待などの問題に気づいて、適切な対応や支援をすることができます。訪問美容師は、美容だけでなく、人の幸せにも貢献できる素晴らしい仕事です。
訪問美容のデメリットとは?訪問美容師にとってのデメリット
訪問美容のデメリットとは、訪問美容師にとってどのようなデメリットがあるのでしょうか?
以下にいくつかのデメリットを挙げてみます。
対象のお客様には制限がある
訪問美容師は、美容法などの法律や、各自治体の条例やガイドラインなどの規制に従わなければならない義務があります。特に、訪問美容の対象者には厳しい制限がありますので、注意が必要です。例えば、訪問美容の対象者は、美容室に行けない理由がある方に限られており、以下の場合に対象として認められます。
- 疾病その他の理由により、理容所・美容所に来ることができない者に対して理容・美容を行う場合
- 婚礼その他の儀式に参列する者に対してその儀式の直前に理容・美容を行う場合
- 山間部等における理容所・美容所のない地域に居住する者に対して、その居住地で施術を行う場合
- 社会福祉施設等において、その入所者に対して施術を行う場合
- 演劇に出演する者等に対して、出演等の直前に施術を行う場合
経費や税金の管理・計算が大変
訪問美容師は、自分で仕事を探したり、集客したり、料金を決めたりすることができますが、その分、経費や税金の管理や計算をする必要があります。経費とは、仕事にかかる費用のことで、例えば、移動費や携帯用の美容器具や消毒用具などの購入費や維持費、保険料や通信費などがあります。また、税金は、収入と経費に応じて計算する必要があります。経費や税金の管理や計算は自分で行うこともできますが、専門家に依頼することをお勧めします。もちろんお金は掛かりますが、税理士や会計士などお金や経営のプロに見てもらうことで、結果的に訪問美容師としての事業が成長することでしょう。
1年、2年と事業が成長するにつれ、どれくらいの経費が掛かるか予測が立てられるようになりますので、大きな心配はありません。日々の収支は自身でしっかり記帳し、経費の仕訳や税金の計算は、税理士などのプロにお任せしましょう。
施術環境が変化する
訪問美容師は、利用者の自宅や施設などで施術を行うので、日々施術環境が変化します。慣れない環境で施術を行うため、時には施術中に利用者や自分自身がケガをしたり、利用者の家財や施設の備品を壊したり、利用者との間にクレームや紛争が起こるなどの事故やトラブルが起きる可能性があります。事故やトラブルに対処するには、保険や契約書などを準備することが重要です。保険は、事故やトラブルに対する賠償責任や、自分自身の病気やケガに対する傷害保険などをカバーするものです。契約書は、利用者との間で、施術内容や料金、キャンセルポリシーなどを明確にするものです。事故やトラブルに対処するには、冷静に対応したり、適切な連絡や報告をしたりすることも必要です。
まとめ:訪問美容はメリットとデメリットをよく考えて利用しよう
本記事では、訪問美容のメリットとデメリットを、利用者と訪問美容師の両方の視点から比較しました。訪問美容は、利用者にとっては、自分の好きな場所や時間で美容サービスを受けられることや、自分の好みやニーズに合わせた施術を受けられることなどのメリットがありますが、施術の質や安全性に不安があることや、施術の種類や選択肢に限りがあることなどのデメリットもある場合もあります。訪問美容師にとっては、自分のスケジュールや料金を自由に設定できることや、利用者とのコミュニケーションが深まることなどのメリットがありますが、法律や規制上お客様には制限があることや、経費や税金の管理や計算をする必要があることなどのデメリットもあります。
これから訪問美容をご利用される方、そして訪問美容という素晴らしい仕事に興味を持ってくださる美容師さんにとって、本記事が参考になれば幸いです。
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